山はどこまで行っても山です。その写真が「十月のある火曜日」に見えるかどうかは、山に当たる光で決まります。風景のレンダリングがのっぺりして返ってきたとき、問題が景色にあることはほとんどありません。谷の描写に40語も使って、空が何をしているかには一言も触れていないのです。そこを直すだけで、同じ谷がまるで違う表情になります。
私はこう考えています。光には4つのダイヤルがあります。毎回4つ全部が必要なわけではありませんが、仕上がりに違和感があるなら、たいていどれか1つが未設定です。
ダイヤル1: 光はどこから来るか
光があることだけでなく、光源とその向きを書きます。「日光」と書くと、モデルの既定値が出てきます。明るくて正面から当たる、少しありきたりな太陽です。「左の低い太陽、影は右へ長く伸びる」と書けば、立体感が生まれます。稜線には明るい側と暗い側ができ、草には質感が、画面には奥行きが出ます。穏やかな場面なら逆光がひそかな定番です。被写体の後ろに太陽があると輪郭がすべて縁取られ、手前は柔らかい影に沈みます。
ダイヤル2: 時刻
形容詞より時刻のほうがよく効きます。「ゴールデンアワー」はよく通じますが、あまり使われない表現も同じように通じます。朝いちばんの光、日の出から10分後、真昼、午後遅く、ブルーアワー、最も高い峰に残る最後の光、などです。特にブルーアワーはもっと使われていい言葉です。日没後に空が冷たく均一な色になり、いくつかの暖かい窓や1つの灯りが世界でいちばん明るく見えてくる、あのひとときです。
ダイヤル3: 空気中にあるもの
空気は、光の中で目に見える部分です。霞、靄、霧、塵、霧雨、薄い高層の雲は、どれも光を散乱させ、その散乱が絵に距離感を与えます。「稜線の間に重なる靄の層」と頼めば、遠ざかるほど稜線が淡くなります。これは画家が何世紀も前から、平らなキャンバスに奥行きを出すために使ってきた効果そのものです。この働きをする言葉をもっと知りたい方は、天気と空の言葉集で1つずつ見ていけます。
ダイヤル4: 光の色
暖かい光と冷たい影は古典的な組み合わせで、ほぼ必ず心地よく仕上がります。逆にすると不思議な雰囲気になります。冷たい青い光に、暖かいアクセントを1つだけ添えるのです。色は色コードではなく、普通の言葉で伝えます(「冷たい青緑の影、淡い金色のハイライト」など)。パレットは短く保ってください。名前を挙げた3色は方向性になりますが、7色ではただのノイズです。
出発点になるプロンプト3つ
夜明けの光に包まれた静かな山の湖、対岸の向こうに低い太陽、水面に薄く漂う靄、淡い青緑の霞に溶けていく松の稜線、長くやわらかな反射、静寂、ワイドな構図、人物なし雨上がりのブルーアワーの海沿いの道、曇り空からの均一で冷たい光、濡れたアスファルトに映る暖かい街灯が1つ、灰緑色の砂丘、遠くに低く続く波の線、穏やかで少し寂しい一日の最後の光に包まれた広い砂漠の台地、右からの低い太陽、赤い岩肌に落ちる長い青い影、地面から立ちのぼるかすかな砂塵の霞、暖かいハイライトと冷たい影、とても大きな空低解像度で試してから決める
光は、サムネイルで判断できる唯一の要素です。小さくレンダリングし、ムードが合っているものを選んでから、同じプロンプトで大きいサイズに進みましょう。料金はレンダリングの前に毎回「生成」ボタンに表示されるので、ワンランク上げるといくらかかるかがいつも分かります。
うまくいかないところ
モデルは光を描くのであって、計算しているわけではありません。左に低い太陽と頼むと、太陽は左にあるのに影が逆向きに落ちていたり、2つの影が食い違っていたりすることがよくあります。ほとんどの人は気づきませんが、写真家や建築家は気づきます。光の向きが大切なときは、言い方を変えて2回書き(「太陽は左、影は右へ落ちる」)、まず影を確認し、頑固な1枚を直そうとせずに再生成してください。
題材が野原ではなく建物のときは、気に入った画像の光を変えるのが次の一歩です。その手順は建築コンセプトを夜明けから夜まで再ライティングするで説明しています。あるいはスタジオを開いて、湖のプロンプトをそのまま試してみてください。
よくある質問
良い風景のために、カメラやレンズを指定する必要はありますか?
光に関しては不要です。光源、時刻、空気、色でほとんど決まります。広角や望遠といった焦点距離のヒントは、層の圧縮感が変わるだけです。
ゴールデンアワーがオレンジ一色でのっぺりしてしまうのはなぜですか?
たいてい、暖かさだけがあって、方向や影の色がないのが原因です。太陽の位置を書き、冷たい影を頼むと、オレンジに対比が生まれます。
複数の画像で同じ光を保てますか?
すべてのプロンプトにまったく同じ光の一文を使い、残りは短くしてください。モデルによってはシード欄もあり、1語ずつ変えながら出発点を固定できます。


